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人質交換を託された女
第9章 板挟み
リーダーの男は背後から、佐伯さんの二の腕を掴んだ。腕を素早く後ろに回させた。

「お願いですから…縛らないでください…」
それは彼女の拒否を伝える言葉だった。彼女の両膝が立ち、そこに体を屈めて胸を隠そうとする。

彼女は前に向かおうとしていた体を引き寄せられた。その反動で「ハァッ…」と吐息を漏らしていた。佐伯さんは目を閉じ、体が後ろに引かれるのを受け入れた。首が後ろに反りかえるほど、肩の力がふっと抜けていた。ほんの少しだけ口が開いて、小さく「ィヤ…」と声を出した気がした。彼女のその姿を見て、私は全身に鳥肌が立っていく。

彼女の腕の中に覆われていた、2つの膨らみが支えを失い、揺れたように見えた。きれいな形をした隆起だった。それがくっきりとした谷間を作り、胸の形を引き立てていた。

背後の男から声がした。
「助けたいのか…それとも…逃げたいのか…」

私のお尻の谷間には、硬くなっていた男の男柱が挟まれていた。柔らかいお尻のせいで、男の芯の硬さが体に伝わってくる。拳銃を突き付けられたような心境で、尻込みをしてしまう。この場から逃れようとするのは許されていなかった。
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