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人質交換を託された女
第12章 籠城戦の行方
見て見ぬふりをしようにも、この場の惨状がやはり目に入ってしまう。女性行員を縛り付けていた椅子がそのままにされていた。佐伯さんのベスト、シャツ、ブラ、ストッキング、スカート、ショーツが無造作に置かれたままで、私のスカートとストッキングも近くに放置されていた。ショーツもそこにあるはずだった。
冷たい床を素足で歩き、ようやく金庫室の扉の向こう側に出た。
「ついてきてくれ…」と男に言われ、私たちは男の後をついていく。
男は『第三会議室』と表札のある、扉の前で止まった。
「けして声を出さないように…」
と男から指示され、二人は静かに頷いた。
男が扉を開ける。中は薄暗かった。壁際の窓には大きなテーブルが3台、バリケードとして立てかけてあった。
「ふぅふぅ…」と人の気配がする方に視線を向けた。会議室の奥に女性3人が座りこんでいた。彼女たちの姿を見て、足を止めた。
冷たい床を素足で歩き、ようやく金庫室の扉の向こう側に出た。
「ついてきてくれ…」と男に言われ、私たちは男の後をついていく。
男は『第三会議室』と表札のある、扉の前で止まった。
「けして声を出さないように…」
と男から指示され、二人は静かに頷いた。
男が扉を開ける。中は薄暗かった。壁際の窓には大きなテーブルが3台、バリケードとして立てかけてあった。
「ふぅふぅ…」と人の気配がする方に視線を向けた。会議室の奥に女性3人が座りこんでいた。彼女たちの姿を見て、足を止めた。