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人質交換を託された女
第12章 籠城戦の行方
男がライトを点けた。中には誰もいなかった。更衣室に窓はなく、私たちが中に入り、すぐに男は扉を閉める。
更衣室は細長いレイアウトになっていて、私の正面には今入った扉があり、右側には服や私物を収めるロッカーが向かい合うように並んでいた。背後には服を掛けるスタンドがあり、棚の上にはスカートが見えていた。私の左後ろ、部屋の隅には別の扉があって、その扉が気になっていた。
佐伯さんが「立て籠もるつもりですか…?」と言葉を強めて、男を見つめていた。
私は慌てて二人の間に入り、彼女に私の背中を見せた。しっかりと後ろ手に縛られた腕が見えているはずだった。そして両手を広げ、『何も手出しできない…』と背中で教えた。
男は「そうだ…」と言い、続けて彼女を見つめ、「替えの制服はないのか…」と尋ねていた。
更衣室は細長いレイアウトになっていて、私の正面には今入った扉があり、右側には服や私物を収めるロッカーが向かい合うように並んでいた。背後には服を掛けるスタンドがあり、棚の上にはスカートが見えていた。私の左後ろ、部屋の隅には別の扉があって、その扉が気になっていた。
佐伯さんが「立て籠もるつもりですか…?」と言葉を強めて、男を見つめていた。
私は慌てて二人の間に入り、彼女に私の背中を見せた。しっかりと後ろ手に縛られた腕が見えているはずだった。そして両手を広げ、『何も手出しできない…』と背中で教えた。
男は「そうだ…」と言い、続けて彼女を見つめ、「替えの制服はないのか…」と尋ねていた。