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人質交換を託された女
第3章 人質+1
男は銃の長い銃身を使い、肩まで伸びた髪を耳に掻きあげる。ゆっくりと右側から始めて、耳を覗きこむ。魔の手は左耳にも迫る。首を傾けて左耳を隠そうとしたが、銃身で顎を上げられ、抑圧された状況下では、従順になり、銃の力に屈した。左頬に銃が添えられ、頭の動きを強要された。私は左耳を男が覗きやすいように向けるしかなかった。
「やはり…」
男は指を伸ばして、小型イヤホンを左耳から出していた。その声は冷静だった。男はそのイヤホンを黒い上着の胸ポケットに入れた。
「あなたの身と同じだ…消すには惜しい…」
と勝ち誇った笑みを浮かべていた。
椅子の背後から粘着テープを伸ばす音が聞こえた。
「やっ、何をするの!」
「やはり…」
男は指を伸ばして、小型イヤホンを左耳から出していた。その声は冷静だった。男はそのイヤホンを黒い上着の胸ポケットに入れた。
「あなたの身と同じだ…消すには惜しい…」
と勝ち誇った笑みを浮かべていた。
椅子の背後から粘着テープを伸ばす音が聞こえた。
「やっ、何をするの!」