この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
人質交換を託された女
第4章 交渉
数秒経っても応答がなかった。電話口での沈黙に耐えられなかった。
「人質11名、同じ状況です…助けてください…」
そう言い切った時、涙が目から零れ落ちていた。
感情を抑えきれなかった。
「どうして私だったんですか…どうして彼らの要求を呑んだのですか…彼らは4人…行員は金庫に…」
と言ってる途中だった。リーダーの男が私の口を手で覆う。
「ンンッ…!」
男がポケットからハンカチのような物を出して、手のひらで丸めていた。私は首を思いきり振り、男の手を口から振り払う。
「人質11名、同じ状況です…助けてください…」
そう言い切った時、涙が目から零れ落ちていた。
感情を抑えきれなかった。
「どうして私だったんですか…どうして彼らの要求を呑んだのですか…彼らは4人…行員は金庫に…」
と言ってる途中だった。リーダーの男が私の口を手で覆う。
「ンンッ…!」
男がポケットからハンカチのような物を出して、手のひらで丸めていた。私は首を思いきり振り、男の手を口から振り払う。