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12歳年下の彼と城崎温泉旅行する話
第7章 城崎温泉へ出発!
『凄いスタイル良いですね』
館内の常設展には
淀井敏夫の作品が多く並んでいるが
人をモチーフにした作品は
モデルさんもビックリな程に、
手足が長くてスタイルが良い。
館内の一角にはアトリエを
再現したスペースがあり。
制作途中の状態の作品や
散らばった工具やワイヤーが
アトリエらしさを感じる。
建物から外に出ると、
綺麗に整えられた芝生の上に
作品が点、点と展示されているのだが。
その背景の様に…綺麗に積み上げられた
ロックフィルダムが見える。
『巴さん、キリンが居ますよ』
いますと言うのは…作品なので
少しおかしいのかもしれないが。
小さな子供のキリンが
芝生の上で寛いでいる様に見える
その作品は…見ていてほっこりとする。
「それにしても…、
凄い…存在感があるのに
この芝生の展示エリアの
背景みたいに見えるね…あの壁…」
見えている石の壁は…、
あさご芸術の森美術館に
隣接している、関西電力の
多々良木ダムの高さ64.5mにもおよぶ
巨大なロックフィルダムだ。
『芸術的に見えますもんね、ダムが』
圧倒的な存在感があるが
使用してる岩石が作品の色と近く
ミスマッチなはずなのに
マッチしている謎の一体感を感じる。
彼の言葉の通りに
ダムが巨大な作品に見えて来る。
『何か…ダムが好きで
お城を巡るみたいに、全国の
ダムを巡ってる人とか居るんですよね?』
「何か…お寺とかを巡って
御朱印集めるみたいにしてダムの
カードを集めるって聞いた事あるけど…」
ダムカードとか
ダムに見立てたカレーとか
テレビでやってたのを見た記憶がある。
昔家族旅行で
黒部立山アルペンルートを
通った時に黒部ダムには行った事あるけど。
大きなダムで圧倒はされたけど
観に行きたいと思った事はないな…。
ダムにはダムの城には城の。
滝には滝の良さ、
廃墟には廃墟の良さが…
それぞれにあるのかも知れない。
広大な敷地を見て回ると
時間がいくらあっても足りませんからと。
あさご芸術の森美術館を後にして。
日本のマチュピチュこと、
天空の城竹田城のある近くを通って
和田山から北近畿自動車道乗るのだが。