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「本日も撮影日和」 微熟妻・美咲
第4章 美咲の告白「4月下旬・Portrait」
麗ちゃんと咲良、咲月の三人で、「桃太郎電鉄」を始めていました。麗ちゃんが、いろいろ説明してくれて、「室蘭はね、北海道」「ずんだ餅って食べたことある?」とか、やり取りしながら、ゲームを楽しんでいる感じでした。

「本当、助かるわ。妹が欲しいって、ずっと言われていて。さすがに、経済的にも、体力的も無理だからって思っていたのよ」

と、微笑む雫石忍さん。

「あ、昨日の写真だけど、夫も喜んでいたわ」

と、伝えると、

「それはよかったわね。今度は、美咲ちゃんだけの写真も撮って送ったら?あの子たちは、ゲームしているし。娘さんたちの写真は美咲ちゃんが撮って、いくらでも送れるけど、美咲ちゃんの写真は、咲良ちゃんじゃ、まだ無理でしょ」

と、話す雫石忍さん。確かに、小学1年生の咲良に写真を撮ってもらうのは難しいのは確か。

「そうね。お願いしてもいいかしら?」

と訊くと、

「いいわよ。私、写真を撮るの好きだから。ちなみに、こんな写真も撮っていたのよ」

と、見せてくれたのは、写真集。

砂漠の写真や、シマウマが走っている写真、日干しレンガの家で生活する人たち、いろいろな写真が。

「バックパッカーをしていたころに撮影した写真よ」

と、数冊を見せてくれました。

「ほかにもいろいろあるけど、これでご飯を食べていたこともあるわ」

と、話す雫石忍さん。ご飯を食べていたということは生計を立てていたということ・・・。ということは、プロのカメラマンということ。

「ということは、プロなんですか?」

と、訊くと、

「プロかどうかはわからないわ。資格試験があるわけじゃないし。写真を撮って、それが評価されて、生計が成り立てば、プロと認められる世界だから」

と、笑う雫石忍さん。

「そうなんですね」

と、答えると、

「ここだけの話にしてね。こういうのもしていたわ」

と、見せたのは、グラビアアイドルらしいグラマラスな二十歳くらいの女の子たちの写真集。それに、ヌード写真集。白黒の写真集も。

「これは、モノクロで撮ったお気に入りの写真ばかりを集めたやつ」

と、見せてくれた。「艶めかしい」という言葉が似合う女性たちの写真の数々。

「すごいわ」

と、驚いたのを覚えています。それくらい、インパクトのある写真の数々でした。
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