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第4章 美咲の告白「4月下旬・Portrait」

「美咲ちゃんって、胸が大きいから、基本、セクシーな感じに撮れるから旦那さん、喜ぶと思うわ」

と、話す雫石忍さん。確かに胸は大きいことは、自覚しているのですが、

「喜ぶかな？夫は痩せた方がいいと、言っているから」

と、私が話すと、意外そうな顔で、

「そうなの？」

と、訊く雫石忍さん。私が頷くと、

「旦那さん、美咲ちゃんの魅力をわかってないわね」

と、嘆き、ため息をついて、

「旦那さんに、美咲ちゃんの魅力をわからせないといけないわね！」

と、一人頷く雫石忍さん。私が首をかしげると、

「美咲ちゃんの魅力を旦那さんに伝えるためにも、私もがんばるわ」

と、手をグーにして、やるぞ！という感じの雫石忍さんでした。私も頑張るわ。。。って、あ、私も。。。ということね。。。でも、太っているのは魅力なの？と、思った私。そのまま、

「太っているのって魅力なのかしら？」

と、雫石忍さんに訊くと、

「もう、美咲ちゃんまで、そんなこと言って！」

と、口を尖らして、

「あのね！私たち女はさ、スレンダーな細身の女性を見て、スタイルがいいって憧れるじゃない？でもね、大半の男性はそうじゃないのよ。だって、グラビアアイドルって知っている？私の世代だと、かとうれいこさんだけど、あとは、MEGUMIさんとか、熊田曜子さんとか、知っているよね？」

と、訊く雫石忍さん。

「熊田曜子さんは、知っていますよ。DVされた人ですよね？」

と、私が答えると、

「あ、そっちしか知らない感じ？そ、そっか、年齢差ね。かとうれいこさんとか知らないんだ・・・」

と、言いながら、小走りで隣の部屋に行って戻ってきた雫石忍さん。手には写真集。

「この人よ」

と、見せてくれた写真集には、『熱い旬感』『私生活』『大人になりたい』の文字が。

「今は、こんな感じ。私と同世代よ」

と、笑う雫石忍さん。確かに、綺麗な女性。

「かとうれいこさんなんて、写真集も売れたし、男性にすごい人気だったのよ」

と、話す雫石忍さん。

「ちょっと、こっちに来て」

と、写真を整理していたパーソナルコンピューターのところに行って、手招きする雫石忍さん。