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「本日も撮影日和」 微熟妻・美咲
第4章 美咲の告白「4月下旬・Portrait」
「じゃあ、お願いします」

と、私が答えると、笑顔で、Good!という感じで親指を立てる雫石忍さん。

「今から歯を磨いて用意をして美咲ちゃんの自宅に向かうから、美咲ちゃんも、自宅に戻って用意をしていて」

と、歯磨き剤を歯ブラシにつけながら、話す雫石忍さん。

「では、自宅に帰って用意します」

と、答えて戻りました。戻って、私も歯を磨き、化粧を直して、日焼け止めクリームを塗って、用意をしていると、インターフォンが鳴り、雫石忍さんが来られました。お迎えに出ると、

「そうそう。衣装を変えましょうよ。同じのばかりだとマンネリになるし」

と、話す雫石忍さん。確かに、そうです。

「今、ロングスカートだから、今度は、丈の短いスカートとか、キュロットスカートとかは持ってる?」

と、訊く雫石忍さん。ベージュのミニスカートというか、膝上10㎝くらいのスカートは持っていました。それを見せると、

「それ、綺麗ね」

と、一発OKで、

「あとは、上は、ノースリーブのブラウスとかない?できれば、ホワイト系がいいんだけど」

と、訊く雫石忍さん。ホワイト系のブラウスって、普通にあります。気に入っていたのは、ボウタイリボン付きのブラウス。

「こんなのは?」

と、雫石忍さんに、見せると、

「いい感じね。背中にスリットがあって、涼しげでいい感じ」

と、こちらも、一発OK。

「美咲ちゃんと、私は、世代が違っても、センスが合うみたい」

と、笑顔が溢れる雫石忍さん。確かに、そうかもしれません。

「じゃあ、着替えて、降りてきて。公園の入口で待っているから」

と、先に行かれた雫石忍さん。私もさっと着替えて、あとを追いかけるように出かけました。

公園の入口に向かうと、雫石忍さんが、

「早いわね。そんなに急がないでもいいのに」

と、笑顔で迎えてくれました。さっきと同じカメラバッグ。コンパクトデジタル一眼レフカメラと、本格的な大きい一眼レフカメラ。あと、フラッシュを点灯させる附属品。要するに、ストロボ。

「忍さん。それは?」

と、そのストロボが何かわからなかった私は訊きました。

「これはね、ストロボという、フラッシュを発光させる道具なの。アウトドアで写真を撮る時には、逆光でも背景をしっかり映したい時とかに、使うのよ」

と、話す雫石忍さん。
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