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第4章 美咲の告白「4月下旬・Portrait」

より正確に言えば、個展で展示された写真を見て、誰？ってなっても、私だと気が付く人はいないかもしれないと思うくらい、綺麗な感じで、訊いた人が失望するかも知れないと思うほど。

「そんな、個展に展示してもらえるなんて、嬉しいです」

と、答えると、喜んで、

「そう、良かったわ。コロナ禍になってから、写真も撮れないのよね。まして、美咲ちゃんみたいな綺麗な人は。モデルさんって言って募っても、なかなか思ったような人が見つからないし、見つかっても、私と馬が合わないとダメだし、まして、コロナ禍だから、移動も難しいし。まさか、こんな身近に、美人で演技力のある女性がいるなんて思いもしなかったわ」

と、話す雫石忍さん。

「旦那さんにLINEで送った？」

と、訊く、雫石忍さん。

「今から送るところ」

と、伝えながら、選んで、10枚程度を送信すると、すぐに既読が着きました。

「綺麗だ。早く帰国して、抱きしめたくなったよ」

と、LINEが。横で見ていた雫石忍さんが、

「よかったわね。というか、ラブラブメッセージね」

と、私を見て微笑む雫石忍さん。確かに、恥ずかしいくらいのメッセージ。

「できる限り、早く帰ってきて」

と、返事しました。

その日は、そのまま、撮影は終わり、娘たちが起きるまで、雫石忍さんと、いろいろ話をして、雫石忍さんの過去の作品なども見せていただきました。

結構、セクシーなショットも多くて、なかには、ヌードなども。

「これは、成人式の写真なのよ。20歳の記念にヌードを撮る人が多いのよ。女性で一番綺麗な時は20歳っていうから、記念にって感じね」

と、説明してくれる雫石忍さん。

「これは、結婚式の前撮りで、和装、洋装、趣味や好きなスポーツの格好、そして、新郎新婦でヌードね。ヌードまで撮る人はそんなに多くはないけどね」

「こっちは、マタニティ。これも、撮る人が多いのよ。そう、この感じ。お腹の大きな奥様のお腹に、旦那様が頭を寄せてという感じね」

「あと、奥様だけ一人でヌード撮影もあるわよ。美咲ちゃんみたいに、旦那様が海外勤務の人とか、旦那様が浮気しないように持たせるの。これは、海外で働くプラントエンジニアの旦那様に持たせるのに撮った写真よ」

と、説明してくれる雫石忍さん。