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「本日も撮影日和」 微熟妻・美咲
第3章 背景
そして、瀬戸麻美先生が帰られるのをマンションの入り口まで見送りに出た美咲さん。

それを見ていたお隣のマンションの住民で、PTA会長もしている雫石忍さんが、

「水野さん。どうしたの?あれは、瀬戸先生じゃないの?」

と、さすがは、PTA会長。私服のラフな格好で来られた瀬戸麻美先生を一目で見抜いたそうです。

「はい。オンライン授業で使うロイロノート for Schoolの設定ができなくて、設定をお願いして」

と、美咲さんが答えると、

「そうなのね。それくらいなら、わたしでもできるから、困ったことがあったらいつでも聞いてよ。PTAでも一緒だし、隣のマンションなんだから」

と、微笑む忍さん。忍さんは、51歳のシングルマザー。お父様は首都圏の民間病院の理事長で、弟さんは医院長らしいのですが、忍さんは素行が悪くて、勘当されたとか、言う話でした。実際、忍さん自身は、若い頃にバックパッカーで、海外を歩き回っていた人らしく。誰とでも仲良くなれる陽気な感じ。今も、国際関係のNGOか何かで働いているそうでした。でも、それもコロナ禍で活動停止だったそうです。確かに「頼りがいのあるバイタリティー溢れるボスママ」という感じでしたが、ボスママの雰囲気は医師一家には馴染まないものだったのかも。

忍さんには、翔、凌の2人の息子さんと、麗という娘さんがいて、麗さんは、美咲さんの娘さんの登校班のリーダーと、これまた、人間関係があったということです。

あと、同じマンションやお隣のマンションには、翔くんのお友達もいて、それが清水聖くんと、酒井伸くん。翔くんたちは、中学二年生だったそうです。

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