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私立桐邦音楽大学附属中学校
第26章 身体測定

美術室前に戻ると高遠美月が呼ばれる所だった。
「高遠美月ー!はいれー」
「あい。」
隣の技術室前に並ぶ男子たちがざわめく。
「高遠ちゃんのおっぱいも医者に視られちゃうのかー……」
「おっぱいじゃなくてちっぱいな。」
「俺も高遠のちっぱい見てみてーよー」
悲壮感漂う男子たち。
「……」
最近やっと会話してくれるようになった高遠美月。美術室に入る小さな後ろ姿に弘斗も心が痛んだ。
出席番号の遅い弘斗が検診を終えた頃にはほとんどの生徒が身体測定会場に移動していた。
「ああ、直江も内藤も先に行っちまったか。」
「うん。」
「ん?」
「直江くんと内藤くん先行ったよ。」
このヘリウムボイスは高遠美月だ。見下ろすと彼女がちょこんと佇んでいた。
「そういう高遠はまだいたのか。」
「梨果と奏音が先行っちゃったから。」
「そか。……で?」
「他にお友達いなくって……」
「そうなの?」
「うん。一人だと身体測定会場にたどり着けないの。」
「方向音痴?」
コクリと頷く高遠美月。
「それで俺は高遠の……友達?」
「うん。」
(かわいい!!)
「嫌?」
「まさか、嫌なもんか。」
「よかった……」
「俺を待ってたの?」
「うん。」
(なにこの生き物!めっちゃかわいいんだけど!)
「じゃ行こうか。」
「うんっ。」
ノーブラの高遠美月と並んで弘斗は会場を目指した。
(ちっぱい……ちっぱい……)
「高遠美月ー!はいれー」
「あい。」
隣の技術室前に並ぶ男子たちがざわめく。
「高遠ちゃんのおっぱいも医者に視られちゃうのかー……」
「おっぱいじゃなくてちっぱいな。」
「俺も高遠のちっぱい見てみてーよー」
悲壮感漂う男子たち。
「……」
最近やっと会話してくれるようになった高遠美月。美術室に入る小さな後ろ姿に弘斗も心が痛んだ。
出席番号の遅い弘斗が検診を終えた頃にはほとんどの生徒が身体測定会場に移動していた。
「ああ、直江も内藤も先に行っちまったか。」
「うん。」
「ん?」
「直江くんと内藤くん先行ったよ。」
このヘリウムボイスは高遠美月だ。見下ろすと彼女がちょこんと佇んでいた。
「そういう高遠はまだいたのか。」
「梨果と奏音が先行っちゃったから。」
「そか。……で?」
「他にお友達いなくって……」
「そうなの?」
「うん。一人だと身体測定会場にたどり着けないの。」
「方向音痴?」
コクリと頷く高遠美月。
「それで俺は高遠の……友達?」
「うん。」
(かわいい!!)
「嫌?」
「まさか、嫌なもんか。」
「よかった……」
「俺を待ってたの?」
「うん。」
(なにこの生き物!めっちゃかわいいんだけど!)
「じゃ行こうか。」
「うんっ。」
ノーブラの高遠美月と並んで弘斗は会場を目指した。
(ちっぱい……ちっぱい……)

