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私立桐邦音楽大学附属中学校
第30章 阻まれる告白
「よし!室賀!」

「な、なんだよ角山。急に。」

「お肉好き?」

「あ?肉?……普通に好きだけど?」

「じゃあ決まりね!」

「なにがだよ。」

「焼き肉いこ?美月も行くよね?!」

目が点になっている高遠にウインクする角山。

「え?あ、う、うん!いくいく。」

「は、はあ?!なに勝手に決めてんだよ俺は……」

「いーからいーから!お爺様行きつけの焼き肉屋さんがあるの。」

弘斗の手を引く角山。

「お、おい引っ張るなよ……」

しかし角山の暖かい手の温もりに癒された。

「この私と美月と焼き肉デートだよ?私たち意外と学園で人気らしいよ?名誉だと思いなさいよね!」

「全然意外じゃねーし!」

「へっ?!そうなの?!適当に言っただけなのに。」

「自覚ねーのかよ!」

「やっきにっく!やっきにっくー!」

「おい!高遠まで手を引っ張るな!」

右手に角山、左手に高遠の手が繋がれた。

(あったけぇ……お前らいい奴らだな。)


「でさ奏音。その焼き肉屋さんどこ?」

「んー?銀座だよ。」

「「え?また銀座!?」」
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