この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
謀殺された王子は 復讐者として淫らに返り咲く
第14章 面影

「クルバンにそれを問いますか?僕が何者であるかなど、気に掛ける価値も無いと思いますが」

 クルバン──。上流貴族が連れてくる男娼。彼等は皆、法に守られず生まれも不明な賤人(せんにん)たち。

 平民なら家名や職名を調べればすぐにその者の出自(しゅつじ)がわかるが、賤人である彼は全てが謎に包まれている。


「……お前、名は何と言った?」

「──…シアンです」


 当然、返された名に聞き覚えは無かった。


 バヤジットは彼を間近に見下ろし、その儚げな美貌を凝視する。

 美しいのは目鼻立ちも勿論だが、知的な雰囲気のせいもあるのだろう。シアンの教養の高さがその言動からも伝わるのだ。

“ 身分の低さを感じさせない、このシアンという者……どこか気品すら…… ”


ゴクッ.......


 侵しがたい気品

 これではまるで──


「…………殿下」

「…?」

「…ッ…いや、気にするな」


 自分でも信じられない言葉を口からすべらせたバヤジットは、慌てて顔を背けた。




/401ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ