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謀殺された王子は 復讐者として淫らに返り咲く
第20章 冷たい手枷
弛んだ脚衣(シャルワル)が下に落ち、シアンの下半身が下着一枚となる。
ぎょっとしたバヤジットが声をあげた。
「スレマン・バシュ!? 何を…っ」
「口を挟むなら出ていかせるぞ」
「くっ…」
広がった上衣の裾(すそ)から内側へ手を入れ、腰骨から腋までのラインを辿って滑らせる。
途端にシアンの肌が細かく栗立つ。
男の手はキメの細かい白肌を撫で回すように動いた。
「‥…ッ‥」
「おっと動くなよ」
ピクリと反応したシアンを、スレマンが言葉で制する。例えそうしたくとも両手を石壁に繋がれて動けられないのを知ったうえで。
「盗んだ物を隠していないか探してやろう……んん?なんだコレは……厭らしく膨らんだ乳首だな。まるで女のそれだ」
「……ッ…」
「しかも──…触れただけで即座に固くなる」
「‥ッ‥…、ぁ…‥ッ」
スレマンは人差し指を両の突起のすぐ下にあてがい、素早く上下に動かした。
渇いた指に立て続けに弾かれる。
掠れた声を漏らしたシアンは、眉を寄せて甘く息をはいた。
胸を突き出すようにシアンの背中が反る。
衣服の下──スレマンの手がどのように動いているのかバヤジットには見えないが……だが否応でもわかるだろう。
“ シアン……!! ”
目の前でシアンは今、男の毒牙にかかろうとしているのだ。
「‥ハ…‥‥ッ」
「実に健気な身体であるなぁ…。この様な場でこの様な状況で……感じるのか? ココを少し転がしただけで」
素早く転がしていた突起を、不意に強い力で摘まれると、さらに大きく仰け反った。
背後の壁に頭を擦り付けてシアンの顔が歪む。
「それともこんな状況だから感じているのか?貴様はつくづく醜い性分だからな。……くく」
「‥…ッ─ク、あっ‥‥//」
敏感な場所を乱暴に弄ばれて、痛がっているようにも見える。
けれど同時に彼を襲うのは快楽なのだ。それは相手が誰であろうと…シアンの身体はもう、淫らに快感を受け止める。
スレマンは片手でシアンの胸を弄び、もう片方を肌に這わして愉しんだ。
無防備な腋下を狙い、揶揄うように指を動かす。シアンが身体を捻って逃げる素振りを見せると、より執拗にそこをくすぐった。