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謀殺された王子は 復讐者として淫らに返り咲く
第20章 冷たい手枷
「見ろ、奴は貴様の痴態に夢中なようだぞ?」
「…ハァッ…‥ぁ、ぁ…ッ…」
「もっと乱れてみせたらどうだ」
「──…!!…ぅあッ」
固く反った屹立を締めあげ、根元から先端のくびれまでを何度も前後に扱く。
激しい摩擦にヌメリを足すのは、シアン自身から溢れ出る淫蜜だ。手に負えない波が焼け付くように湧き上がる。
「アっ、あ//あっ!……ッ‥ああ、あ、あ……//」
「ははは…いい顔だ…!!」
「…ぁッ‥‥ハァァ ‥く、あっ!あっ、あっ‥‥!! ああ、っ‥// ああっ‥‥!!」
バヤジットが見つめるその前で嬌声をあげる。
満足に動かせられないシアンの腰が、迫る愉悦を求めるようにせり上がった。
「‥はっぁああ‥!!」
容赦なく責め抜く男の手によって強引に達っせられる。
汗を浮かべた股の間で、白蜜が噴き上がった。
だが当然のように吐精の最中も責めの手は止まらない。
「どうしたっ休まず泣き喚け!」
「‥…!!──ッ‥‥ク あっ//‥‥ンあ//‥…‥あ、あああ、ハァッ──あ、あ、あ、あ‥‥!!」
達している時に続けられるのは…快楽を超えた苦痛をともなう。本能的に逃れようとするシアンの身体が、牢の壁を無為に叩いた。
「…ン──ん、ん、ん、ん‥ぁ‥ッ…‥ハァッ、ハァッ」
鉄枷の動く音がまた、無情に響く。
だがシアンの口から非難の声が出る事は無く、彼は従順に喘ぐだけだ。
「‥はぁッ‥‥あ‥─ああ、あ、あ…ッ!」
「シアン…!!」
それを見守るバヤジットが震える低音で、彼の名を絞り出した。
その声は、彼の痴態に夢中なスレマンには届かなかったらしい。
「ハァ──ッ‥‥」
「…ッッ…」
それでもシアンには届いた。
追い詰められた表情で喘ぎながら、シアンの薄目がバヤジットに向けられる。
もしこの時──助けを乞う目がバヤジットに向いていたなら、バヤジットは即座にシアンを救うためスレマンを突き倒しただろうか。
わからない。
シアンの瞳は助けを求めていなかった。
動揺を色濃く見せるバヤジットを、酷く、見下げて、誘う視線。
挑発的な視線を絡めて……シアンの瞳は笑った、のだ。