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謀殺された王子は 復讐者として淫らに返り咲く
第4章 掌握する者
「…ハァ…ん?なんだこいつ……」
「…ん‥ッ…」
「舐めただけで…?……はは、反応しやがる……!」
「…ッ」
白い胸板で尖る小さなふたつの実を、厚ぼったい唇がついばんでくる。
力任せにそうされても嫌悪が勝る筈なのだが、残念ながらシアンの身体は選り好みができる状態じゃない。
そうだ。今まで彼が相手にしてきた客も、金だけ積んでたいした技量を持たない勘違い共だった。
そんな連中ばかりを相手にしてきた彼の中にはとっくにルールが完成していた。
触れられれば、感じる。
「…ッ─ァ‥‥!……ん…」
「あー……すっご……エロ……」
男は一気に愉しくなったようで、もう片方の尖りを指ではさんで引っ張る。力を入れて潰すようにひねりを加えた。
艶めく声に合わせ、強張る身体。反らした背中が机から浮き上がる。
桃色の突起を無骨な指でグリグリと弄ばれれば、──それが強引であればあるほど、彼の背中は大きくしなった。
「ァ‥ッッ‥」
「…………………」
下衣を弛めたままの酒飲み男は、シアンと──それに絡みつく男を傍観しながら
「こいつやっぱり女なんじゃ…?」
ボソリと呟いたかと思うと、シアンに被さる男の肩を突き飛ばした。
「ッ…貴様まだ邪魔するのか!」
「いいからっ!下を確認しろよ!こいつ胸が平べったいだけの女かもしれないだろ」
「んあっ?…そ、そうか…!?」
馬鹿なのか
酒臭い息を吹きかけられて痛くなりそうな頭で、シアンは思ったに違いない。
だが興奮状態の男達はシアンの呆れ顔に気付かず、残った衣服を脱がしにかかった。獲物を取り合ったり、急に意気投合してみせたり…忙しない連中だ。
局所に巻いた下着が解かれる。
シュルっ……
「‥‥ッッ」
シアンが半身を起こそうとすると、もう一方の男が両手で頭を机に押さえ付けてきた。
「早く見せろよっ早く!」
「わかってる」
「‥‥ッッ」
机に磔にされたシアンは、二人の前で全てを剥ぎ取られた。
「…………………ぉ」
無駄な肉を削ぎ落とした長い肢体。女のような丸みは無く、だが、男のような固さも感じない。しなやかだ。
下生えすら処理された躰は神秘的とさえ思えて……
その中心に垂れた紛れもない男のシンボルが、よけいに厭らしさを増していた。