この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
謀殺された王子は 復讐者として淫らに返り咲く
第39章 偽りの色
そんな壊される寸前のシアンの耳に、アシュラフの低い声が追撃する。
「男娼として我が国の要人に近付いたお前は、ラティーク・タランの野心を利用し、帝国との対立を煽った」
「‥…へいっ‥‥か‥!!‥‥違──…アッ!‥…ああ!」
「…それで利を得るのは西国の連中だ」
「ぁっ‥…や、あ!ああっああっ!ああっ‥//」
容赦なく急所を潰してくる淫具の回転にあわせ、シアンの声が跳ね上がる。質問に答えさせたいのか責め殺したいのか、もはやわからない。
だらしなく唾液を垂らしたシアンの口からは、桃色の舌先が苦しそうに顔を出していた。
それは絡める相手もいないのに…男を誘惑する蛇のようでもある。
無論、シアンの醜態に興奮する兵士らの中には、今すぐ彼の口を吸いたい者もいただろう。
だが王の御前だ。代わりに彼らはシアンの身体に手を伸ばし、いっせいに可愛がることにしたのだ。
「‥…あぁああっ‥‥//‥‥んんっん~~!‥はぁ、ああっああっ…あああっ‥!」
ぷくりと膨らんだ両乳首、過敏に反応する腋のくぼみ、首筋をたどった耳の後ろ、震えが止まらぬ内腿、つま先を丸めた足の裏と、指の間まで──。
さらには淫具を咥え込んだ肉茎も、下から上へと何度も撫でられる。
空いた後孔がわななく尻は、指の腹で容赦なく入口をほぐされた。
全身を犯し尽くされ
「‥カハッ──!…アッ、ああああ‥!!」
振り乱した髪の間から、すべての余裕を剥ぎ取られた顔があらわになる。
苦悶と、喜悦と、欲情と…
「ああっ‥‥へい、か」
目の前の君主にだけは、見せたくなかった顔だった。
身をよじっても何ひとつ逃れられない快感のせいで、どうしていいかわからなくなり、思考を止める。
色めいた声を出す細首を仰け反らし、それまで見ないようにしていた相手を仰ぎ見た。
霞んだ視界に相手は映らない。
「──…」
「‥へい…か‥っ‥!‥ああああっ」
絶頂に突き上げられたシアンは、容赦ない快楽に陥落し、すがるように…淫らに泣いた。
「もう、いい」
低く長い息を吐いた後、スルタン・アシュラフはそのひと言で、近衛兵たちの手を止めた。