この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
謀殺された王子は 復讐者として淫らに返り咲く
第41章 愛と憎悪

「あの書状が今も残っている筈がないのですよ。何故なら読まれてすぐに燃やされたからです」

「………え?」

「王弟は不審なソレが悪用されぬようすぐに処分しました。そして陛下の身を心配して、その夜 寝所に行ったのですから」

 ハナム王妃が犯した間違いは単純だった。

 彼女が、タランの策略の証拠としてシアンに渡した書状は、あの夜すでに燃やされていたのだ。

 だからその模造品を正確に用意した者がいるとすれば…

 それは書いた本人しか当てはまらない。


「つまりは貴女です、王妃様」


 味方であるなど、愚の骨頂。

 そんな者はひとりとしていなかった。



「──…どうぞお帰りください。今夜の貴女のたくらみは陛下にふせておきますから」

「……!!」

 言葉も出ないといった様子でフルフルと震えている女を、シアンは自身の上から退かした。

 愚かな女(ひと)だ。

 …素直な人なのだ。

 感情にまかせて突発的……。その行動力だけは立派だと、皮肉をまぜて賞賛してもいい。

 だがこれ以上は、邪魔なのだ。

「お帰りください」

「…っ…待っ て」

「……」

「戻れませんわ。…そうよわたしは…あなたが憎いわ、大嫌いよ!でも利用しないといけないの。わたしは王妃だからっ…あなたを使ってでも果たさないといけない義務があるのよ!」

「…僕がその協力を拒んだら?」

「拒むなんて許さない。…いい?わたしが今声をあげたら困るでしょう?無理やり犯されそうになったと言って、死罪にしてやりますわ」

「そのような脅しは無意味かと」

 立場を利用して脅しをかけるハナムにも、シアンは動じない。


/401ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ