この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
謀殺された王子は 復讐者として淫らに返り咲く
第45章 Epilogue──春待つ砂丘の花々よ


「……そんで、いつも " ここ " には、オメルの友人がいたのです。シアンという、強く、かしこく、美しく、優しさにあふれた御方が……!」


「……!!」


「あいつが手筒を書けるようになったのも、その方のおかげなんです。あいつにとって、シアン様がたったひとりの友人で──…っ」


 気がたかぶった様子の男がバヤジットの腕を掴んで訴えるが

 そのうち我に返って、再び頭を低くした。

 バヤジットも悔しそうに目を伏せる。

「…ナハル。残念だが貴方の息子は、…もう」

「…え、ええ、ええ、わかっております。便りはぱったり無くなりました。…わかっております。あいつは、もう、死んだのでしょう?わかっております…」

「すまなかった。俺はオメルを守れなかった…っ」

「……めっそうもございません。オメルはあなた様に感謝しております」

 手筒のいくつかが、男の手からこぼれて

 地面の上にふわりと落ちる。

 バヤジットは相手を怯えさせないよう、優しく問いかけた。


「貴方が俺を探したのは…オメルの安否を聞くためか?」

「……いいえ、違います。バヤジット様」


 手に残った紙きれの内のひとつを、男がバヤジットに差し出す。


「──…オメルが、最後によこした物です」


「……」


「これがっ……バカ息子の……さいごの、言葉」




.....



「それを見せてくれないか」


 すると、隊列をひとりはずれた青年が、ラクダの背から男の隣に降り立った。




/401ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ