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謀殺された王子は 復讐者として淫らに返り咲く
第10章 狂宴
「ああッひいいいーー!‥ッ やめ、てえええ」
「おーおー頑張るなぁ…!! …ッ…いいぞ、もっと…」
「…──!?‥ああああーー!!」
とどめとばかりにウルヒの片手がオメルの男根を掴まえて上下に扱き始めた。
「やっだああああッ!ヒャッッ‥‥あ//──ッ ヒッ、ヒッ、ヒィッ、あは、あはは‥ッッ」
強制的に送り込まれる快感に怯え、絶望して絶叫する。
それがどれだけ辛いかも知らず──見物人は遠巻きに嘲笑うだけで、助けに入る者はいなかった。
助けに入らないのは──シアンもまた同様だ。
「──…ッ」
しかしその心境は、完全に平静とまではいかなかった。
隣の副官に皮肉を込めて話しかける。
「まだ日も落ちきらぬうちからこの様な行為に耽(ふけ)るとは…ずいぶんシツケの良い事ですね。太陽神の目がある間、性交は禁止されている筈では…!?」
「……ふん、心配には及ばんぞ。性交とは " 人 " を相手にするものだ」
信仰などとっくに捨てたシアンにとって、太陽神に何を見られようがどうでもいい。
だが彼はこの茶番が不快だった。快楽に泣き叫ぶ少年というのはシアンにとって見慣れた光景だ。ただ、この陵辱の引き金は十中八九自分であるから──
無関心をつらぬけられる訳がない。
「ゆっ…るじてぇぇッ!あははッ…はッ!はぁっはぁっ‥ゆるじ、てっ……ヒャッッ…//」
オメルの絶叫が変わらず続いている。
もう気持ちよいのと苦しいのと、くすぐったいのとで混ぜこぜになった頭と身体は切り替えができず、暴力的な悦楽の境地にずっと押し上げられたままだ。
ウルヒの手の内で破裂した迸り(ほとばしり)も、終わりがわからず垂れ流し状態。
その淫液はすっかり色を失い透明で──もう吐き出すのも限界であると男達に訴えている。
「ひいいい!ひいいーーッッ!…‥もっ‥//
おかひぃく‥なるううう!!」
「ははっはあ!おかしくなる?さっさとなれよ!」
「…あっひゃああ// ‥だめああ!」
《 おかしくなる 》
売春宿で使い倒されてきた常套句だ。
だがオメルのこれは演技ではなく
本心から絞り出されたこの言葉が、彼がいったいどれだけ長い時間を…こうして責め苦に晒され、どれだけ危険な状態であるかを象徴していた。