この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
僕のとなり
第10章 真央
僕は、いきなりの質問で口ごもってしまった。
「いい話しじゃなさそうね?」
「え?」
彼女は実に感がいいと思ってしまう。
女性の感とは何と鋭いのだろう、と僕は思ってしまった。
そんな会話をしているうちに、ウェイトレスは珈琲を持ってやってきた。
「お待たせしました。カフェオレとカフェラテです。ごゆっくりどうぞ…」
そう言うと二人分の珈琲を置いてキッチンの方に行ってしまった。
僕はカフェオレを一口飲んで喉を潤した。
「ハッキリ言いなさいよ、怒らないから…」
怒らないと言ってもきっと怒るに決まっていると僕は思っていた。
でも、言わないといけない。
「じ、実は、別れて欲しいんだ…」
「え?誰と?」
「ぼ、僕とだよ…」
「なんで?」
これを聞かれると困ってしまう。
「ほ、他にす、好きな子が出来たんだ…」
「なんですってっ!?」
真央の瞳孔が大きく開ききっている。
相当な驚き様だった。
「ご、ごめん…」