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僕のとなり
第11章 同棲

僕は、その事を思い出した。

「優真さ、僕の両親に会ってくれない?」
「え?ま、マジか?」

「ダメかなぁ?母さんが優真を一度家に連れて来いって言ったんだ…」
「それ、マジか?」

「マジだよ…」

それを聞くと優真は驚きを隠せない様だった。
その時に一緒に暮らしたい事を話せばいいではないか。

「でも、薫の両親に会うのも緊張するなぁ…」
「だからさ、その会った時に一緒に暮らしたいって話もすればいんじゃない?」

「簡単に言うなよ…」
「分かってるよ…」

でも、実際に僕の両親と会ってみなければ一緒に暮らすことは出来ないと思った。
僕はまだ学生だし、親が学費を出してくれているのだから。

「母親だけでもいいから会ってくれない?」
「お義母さんにか?」

「うん、父さんは僕から話してみるからさ…」
「ま、それもそうだな、お前と一緒に暮らすには両親に会わない訳にはいかないからな…」

そう言うと優真は煙草を大きく吸い込むと思い切り吐き出した。

次の日の夜、僕は佳代子の体調が良い事を見計らってこう切り出した。

「母さんさ、前に今付き合てる人を一度家に連れて来いって言ったじゃん?その事なんだけどさ…」

「なにかしら?」

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