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僕のとなり
第11章 同棲

「今度、その人を家に連れてきたいんだけどいいかな?」
「あら、突然ね…」

「だって、母さんがその人森山って言うんだけど、会いたいって言ってたからさ…」
「そうね、そんな事言ったわね?」

佳代子は完全に自分で言ったことを忘れていた。
それくらいに、僕がゲイであることに衝撃を受けていたのだろう。

「母さんはいつなら大丈夫?」
「そうね、お父さんも一緒に居る時の方がいいわね、日曜日がいいわね…」

(日曜日か…優真は仕事だけど休んでもらうしかないか…)

僕は心の中でそう呟いた。

「いいよ、母さん、森山さんにそう言っておくよ…」
「あら、大丈夫なの?なら、お願いね…」

僕は、優真にLINEをした。

「今度の日曜日に母さんたちが会いたいって言ってるんだけど仕事のシフト何とかなる?」
「日曜日かぁ、ま、俺、有給余ってるからそれ使うわ…」

「なら、日曜日で決まりでいいよね?」
「構わないぜ…」

こんなLINEのやり取りがあって、今度の日曜日に優真が家に来ることになった。
僕は日曜日をとても心待ちにしていたけど、それとは反対に不安にも感じていた。

日曜日は生憎の雨模様だった。
雨は朝方凄く降っていたけれど、優真が来る昼頃には小雨になっていた。

僕は家のチャイムを鳴らした。
母さんが、玄関の引き戸を開けて出てきてくれる。

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