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僕のとなり
第3章 バイト
僕は笑顔でそう答えると他のテーブルからオーダーが掛かる声がした。
「では、ごゆっくりして行ってくださいね」
そう言うと僕はオーダーを取りに他の席に向かった。
そのオーダーが掛かった席に行ってみると40代くらいの男性が腰かけていた。
「はい、お待たせしました。ご注文はどれに致しますか?」
「じゃ、この鯛のカルパッチョをくれないか?」
「かしこまりました」
「それと、生ビールを頼む…」
「はい、かしこまりました」
僕はオーダーを取るとそれを厨房に伝えた。
生ビールは自分でグラスに入れてゆく。
そのビールを先ほどの男性客に持っていった。
「ご注文の生ビールです。ごゆっくりして行ってくださいね」
「あぁ、ありがとう…」
そんな会話がありそのテーブルから離れようとした時だ。
その男性客から手を掴まれた。
僕は驚いてその男性客を見た。
「君は薫くんて言うんだね。ちょっと僕の席の隣で話し相手になってくれないか?」
「そ、それは困ります。僕、今は仕事中なんで…」
「君って女の子みたいで可愛いね…」
そう言うと、今度は僕の尻を掌で撫でまわしてきた。