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僕のとなり
第3章 バイト
僕はちょっと恥ずかしくなった。
確かに僕は小柄で痩せている。
それは自分でも気にしている所だった。
ちょっとうつむいている僕に森山さんはこう言ってきた。
「そろそろ、〆の梅茶漬け貰えないかな?」
「え?もう、そんな時間でしたっけ?」
「そうだよ、もうラストオーダーだろ…」
僕は時計を見てみた。
すると時刻は21時半だったのだ。
閉店は22時だった。
急いで厨房に梅茶漬けのオーダーを入れた。
暫くすると梅茶漬けが出来上がって来た。
それをカウンター越しに渡した。
「これが、やめられないんだよな、ここの店ではこの梅茶漬けが一番旨いと思うな…」
森山さんはそう言うと美味しそうに梅茶漬けを食べ始めた。
そもそも、この梅茶漬けは店の裏メニューになっている。
本当の常連客にしか出さないものだ。
森山さんはかなりの常連だった。
なので、梅茶漬けも注文出来たのだ。
毎日、この梅茶漬けだけを食べに来ている様なものだった。
お茶漬けを食べ終わると森山さんは満足したように背伸びをするとあくびをした。
「じゃ、俺、もう帰るから…」
「はい、今日もありがとうございました。気を付けて…」