この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
僕のとなり
第5章 日曜日
そんな事を言われると何だかとても嬉しくなってしまった。
珈琲の入ったカップをトレイに載せて2階席へと向かった。
日曜日のお昼時とあって、お客さんは結構多かった。
ランチを食べに来ている人も見受けられた。
上嶋珈琲店のランチはかなりのボリュームがある。
僕も何度か食べた事があるが、『3種のチーズのクロックムッシュ』プラス510円でサラダ、ドリンクが付いて来て本当にボリュームがありお腹がいっぱいになるのだ。
僕たちは窓際の席に陣取った。
窓から外を見ると良いお天気の中、皆どこに行くのか駅の改札口へと吸い込まれていく。
僕はその光景をぼんやりと眺めていた。
「薫くん、大丈夫かい?」
「え?」
僕はその声にぼんやりしていたことに気が付いた。
「何を考えてたんだい?」
「いえ、ちょっとぼんやり考えてたことがあって…」
「何をぼんやり考えてたんだい?」
「教会の事とか、イエス様の事とか…他の宗教の事とか考えてました…」
僕は、真央や優真の話しになる前に聞いてもらいたい事があったのだ。
それは、キリスト教と仏教の違いについてだった。
「加藤さんは、キリスト教の信者ですよね?」
「そうだよ、僕はイエス様を信じてる…」
「キリスト教って一神教ですよね?」
「そうだね…」