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僕のとなり
第5章 日曜日
「薫くん、でも聖書では偶像礼拝は罪だとされているんだよ…」
「はい、それも知ってます…」
聖書の中では神様は天の父であり、その息子とされるイエスキリストこそが神だとされている。
一神教は、キリスト教だけではなかった。
イスラム教やユダヤ教も一神教なのだ。
でも、一神教的な考えだと何となく物事が行き詰まってしまうような気がした。
加藤さんはちょっと心配そうな顔をして僕を見ている。
「相談ってこの宗教の話しだったのかい?」
加藤さんはちょっと怪訝そうな顔で言ってきた。
僕は、本題に入らなければならないと思っていた。
「いえ、実は彼女との話しなんです…」
加藤さんはそれを聞くと少し安堵したような顔をした。
「彼女とは上手くいっていないのかい?」
「ええ、ちょっとだけ上手くいってないんです…」
「それは、どんなこと?」
それを聞かれると僕は話しづらくなってしまう。
キリスト教徒にセックスの話しはある意味刺激が大きすぎると僕は思っていた。
「彼女とのエッチの話しなんですけど…」
僕は声を押し殺して言った。
「え?」