この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
僕のとなり
第5章 日曜日
加藤さんはちょっと驚いている。
「加藤さん、母には内緒にしてくださいね。お願いします…」
「わ、分かったよ、佳代子さんには言わないから話してくれないか?」
それを聞くと僕はちょっと安心した。
「実は、僕、彼女とエッチする時、勃たないんです…」
「え?本当に?」
「はい、興奮しないんです…それで、いつも彼女に可哀相な事しちゃってて…」
「…で、何か思い当たるところはあるのかい?」
「何もないんです、ただ、余り女性に興味が無いと言うか、何と言うか…」
僕は口ごもってしまった。
すると、加藤さんはこう言ってくる。
「他に、好きな子とかいるんじゃないのかい?」
「え?他に好きな人ですか?」
「そうだよ、彼女に興味が湧かないのはそれなんじゃないのかい?」
僕は、優真の事を思い出していた。
「実は、僕、今とても気になる人が居るんです…」
「それは、誰なんだい?」
僕はなかなか言い出せなかった。
でも、また声を押し殺して言ってみた。
「そ、それが、その相手って、だ、男性なんです…」
「だ、男性なのかい!?」
加藤さんは驚愕の表情でいっぱいだった。