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僕のとなり
第6章 キス

それを持ちレジに並んだ。
会計を済ますと僕は優真のアパートを目指して歩いてゆく。

今日はお天気も良くちょっと暑いけれど気持ち良かった。
優真に自分の作った料理を食べて貰えると思うと何となく嬉しくなるのだった。

205号室の呼び鈴を鳴らす。
“ガチャ”と音がして扉が開いた。

「おぉ、薫、良く来たな、入れよ…」
「お邪魔しまーす…」

僕はそう言うと家の中に入った。
部屋の中は相変わらず素晴らしく散らかっていた。

買い物した物を冷蔵庫に入れる。
お酒は優真が買ってきてくれていた。

「優真さぁ、ちょっと飲む前に部屋の掃除しようよ…」
「そ、そうか、また片づけてくれるか?」

「いいよ、今日はそのつもりで来たんだから…」
「そ、そうか、いつも、悪いな…」

そう言うと優真はちょっと眼鏡を外して目を擦った。
寝起きみたいだと僕は思った。

部屋の窓を大きく開けて空気の入れ替えをした。
持ってきた雑巾をバッグから取り出す。

テーブルの上を素早く片づけた。
相変わらずカップ麺の残りが置いてあり、煙草の灰皿はいっぱいで溢れていた。

カップ麺の残りをキッチンに持っていき、吸い殻をゴミ箱に捨て、畳の床に散らばっている雑誌を一冊ずつ纏めて片づけてラックの中に仕舞った。

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