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僕のとなり
第2章 彼女

「誰にも話さないって約束してくれたら話してもいいけど?」
「はい、誰にも話しません」

「だったら、教えてもいいわ…」

岡崎先輩はそう言うと僕の顔をじっと見つめて真面目な顔で話し始めた。
僕はゴクリと息を飲みこんだ。

「秘訣はね、契約者様の生年月日とか記念日とかを忘れないことかな…」
「契約者の生年月日…ですか?」

僕はとても不思議になってしまった。

「契約者様のお誕生日には必ずバースデーカードを贈っているわ…」
「お誕生日カードですか?」

「そうよ。それだけじゃないわ…」

僕は益々、興味をそそられた。

「それだけじゃないんですか?」
「そうよ、契約者様の記念日とかも忘れないわ。例えば結婚記念日には必ずお花を贈るの」

僕はちょっと驚いてしまった。
保険契約とは何の関係もないではないか。

「結婚記念日にお花を贈ってるんですか?」

「そうよ、他にもお子さんの誕生日や、お子さんが進学した時などにはカードや、記念日などには電話なんかを掛けているわ…それから、契約者様が万が一入院された時は、素早くお見舞いに伺うのよ…」

「それが、契約件数と関係してるんですか?」
「何故だか分からないけど、契約やその後の関係には結びついているわね…」

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