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第9章 発覚

そう思いながらも返事を書かなくてはと思っていた。
今日は学校で講義があるから行く事は無理だった。

明日なら午前中講義があり、午後からは空いていた。

「今日は無理ですけど、明日の午後からなら行けます」
「分かりました、では、明日の午後に教会で待っています」

こんなLINEのやり取りがあって、僕は中村牧師に会いに行くことになったのだ。

翌日の午後、僕は隣駅の南口にいた。
教会に向かうダラダラ坂をゆっくりと上ってゆく。

途中でやはり息切れがしてしまう。
休みながら坂道を上っていった。

坂を上りきると小さな教会が見えてきた。
教会の入り口の扉を手で押して中に入った。

ホールの隅に螺旋階段がある。
その螺旋階段を上ってゆくと直ぐに牧師先生の仕事部屋に行きあたる。

僕は軽く扉をノックしてから部屋に入った。

「やぁ、薫くん、良く来たね、元気だったかい？」
「はい、お久しぶりです、元気でいましたよ…で、今日の話しって何ですか？」

「隣の会議室で話そうか？」
「はい、それでも構いませんけど…」

「なら、隣の会議室で待っててくれないか？」
「はい、分かりました」

僕はそう言うと牧師室を出て隣の会議室へと入ろうと思いドアを開けた。