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僕のとなり
第9章 発覚

僕は心の中で呟いた。

「薫、私は加藤さんから電話でその話を聞いて腰を抜かすほど驚いたのよ!!」
「母さん、それは大袈裟じゃないの?」

「何、呑気なこと言ってるの?あなたは罪を犯そうとしているのよ!!」
「僕が罪を犯すって?」

僕はちょっと話している内容が理解できないでいた。
そこへ中村牧師が割って話してくる。

「佳代子さんも落ち着いてください、まだ、薫くんが罪を犯した訳ではないんですから」
「でも、この子ったら、男の人の事が気になるって話したっていうじゃないですか?」

「佳代子さん、落ち着いてください…」

僕はこの二人の会話を聞いて、同性愛の事を話しているのだとようやく理解が出来た。
聖書の中には同性愛は罪だと書いてある。

僕は先日、優真の家での出来事を思い出していた。
僕らは一線を越えてしまったのだ。

二人で裸で愛し合ったのは事実だった。
それを罪だと言うのだろうか。

僕の心臓は別の意味でドキドキしていた。
中村牧師や佳代子から責め立てられ、優真と別れろと言われるのではないかと思っていた。

「先生、同性愛は本当に罪になるんですか?」

中村牧師は少し考えている様だった。
僕は神様から罪人として裁かれて地獄に落とされるのだろうか。

そんな事を考えていた。

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