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好きになったら止まらないっ!
第1章 私の王子様
「司さんが女性でも、私は司さんが大好きです!」
「嘘でしょ……」
「嘘じゃないです。顔から好きになったけど、話してて楽しいし、もっと一緒にいたいって思いました。私、今まで女の子どころか、男性とも付き合ったことないんですけど、初めてお付き合いするなら、司さんがいいです! 犯罪者予備軍になっちゃいましたけど、それでもよければ、私と付き合ってください!」
ふわり。
ぬくもりが甘い香りと共に六花を包む。司に抱きしめられたと気づくのに、数秒要した。
「ありがとう、六花ちゃん。でも、本当にいいの? くどいようだけど、僕、女だよ?」
「本当にくどいです」
六花は司を押し倒し、彼女の唇を塞ぐ。本当は舌を絡めた大人のキスをしたいところだが、ファーストキスで自分からディープキスをするのは、難易度が高いため、ただ唇を押し当てるだけのキスになってしまった。
「ろ、六花ちゃん……!?」
「男とか女とか、好きになっちゃったら関係ないです。そんなの、どうだっていいじゃないですか。私、もっと司さんと仲良くなりたいし、私のこともいっぱい知ってほしいです。というか、勢いでファーストキスあげちゃったんで、責任取ってください」
「君、無茶苦茶な子だね」
苦笑する司の瞳は、心なしか潤んでいる。その目を見て、六花は自分の王子様は女性なんだと実感するが、嫌悪などは一切ない。愛しさが無限に込み上げ、庇護欲までわいてくる。
バーでの振る舞いなどを考えると、王子様でいることを周りから強要されていたのだろう。眼の前にいる王子様は、間違いなく乙女だ。
「仕方ないじゃないですか。好きになったら止まらないんです」
もう一度唇を重ねると、六花の唇に、あたたかく柔らかな何かが当たった。柔らかなそれは、六花の唇を湿らせる。司の舌だと分かると、口を小さく開け、侵入を許す。
本能の赴くままに互いの舌を貪る。静かな室内には、淫靡な水音と乙女の吐息が充満していく。
「嘘でしょ……」
「嘘じゃないです。顔から好きになったけど、話してて楽しいし、もっと一緒にいたいって思いました。私、今まで女の子どころか、男性とも付き合ったことないんですけど、初めてお付き合いするなら、司さんがいいです! 犯罪者予備軍になっちゃいましたけど、それでもよければ、私と付き合ってください!」
ふわり。
ぬくもりが甘い香りと共に六花を包む。司に抱きしめられたと気づくのに、数秒要した。
「ありがとう、六花ちゃん。でも、本当にいいの? くどいようだけど、僕、女だよ?」
「本当にくどいです」
六花は司を押し倒し、彼女の唇を塞ぐ。本当は舌を絡めた大人のキスをしたいところだが、ファーストキスで自分からディープキスをするのは、難易度が高いため、ただ唇を押し当てるだけのキスになってしまった。
「ろ、六花ちゃん……!?」
「男とか女とか、好きになっちゃったら関係ないです。そんなの、どうだっていいじゃないですか。私、もっと司さんと仲良くなりたいし、私のこともいっぱい知ってほしいです。というか、勢いでファーストキスあげちゃったんで、責任取ってください」
「君、無茶苦茶な子だね」
苦笑する司の瞳は、心なしか潤んでいる。その目を見て、六花は自分の王子様は女性なんだと実感するが、嫌悪などは一切ない。愛しさが無限に込み上げ、庇護欲までわいてくる。
バーでの振る舞いなどを考えると、王子様でいることを周りから強要されていたのだろう。眼の前にいる王子様は、間違いなく乙女だ。
「仕方ないじゃないですか。好きになったら止まらないんです」
もう一度唇を重ねると、六花の唇に、あたたかく柔らかな何かが当たった。柔らかなそれは、六花の唇を湿らせる。司の舌だと分かると、口を小さく開け、侵入を許す。
本能の赴くままに互いの舌を貪る。静かな室内には、淫靡な水音と乙女の吐息が充満していく。