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君とセカンドラブ
第9章 明日香の危機

「なんだあ?外人女の明日香じゃねえか!」

「さっきはよくもバカにしてくれたな!」

明日香を追って慌てて風呂から追い掛けてきたのだろう。
ろくに体も拭いて来なかったようで浴衣がべっとりと彼らの体に張り付いていた。

「バカになんかしていないわ
騒いでいたから注意しただけよ!」

「お前、半分外人のくせに生意気なんだよ!」

こんな奴らなんか相手にしていられないわ!
明日香はムッとした表情で部屋から出ようとドアに向かいかけた。

「おっと!せっかくなんだから俺たちとゆっくりと話をしようぜ」

四人組の中でも体格のデカい子がドアの前に立ちはだかる。

「ほらほら、もっとこっちに来なよ」

男の手が明日香の肩を抱いた。

「Don't touch me!」

不快な気分になって、思わず叫んだ。

「おーっ!やっぱり外人なんだ!
英語で文句を言いやがったぜ!」

「綺麗な金髪だもんなぁ、きっと下の毛も金髪なんじゃねえのか?」

一人の男が明日香の浴衣を捲ろうとする。

「やめて!大声を出すわよ!」

「おっと、そいつは困るな」

男が自分の帯を解いて明日香に猿ぐつわを噛ませた。

やめて!何をするの!

そのように叫んだつもりだったが
猿ぐつわを噛まされたせいで
その声は虚しくモゴモゴと何を叫んでいるのか、まったく言葉になっていなかった。

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