この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
君とセカンドラブ
第10章 こんな俺で良ければ
「あ、あら…ずいぶんと私たちと差があるのね…」
「お小遣いが足らなくなっちゃって…
でも、何もないよりマシでしょ?
あの人にはそれで十分よ」
金額の問題ではなく
やはり誠一を父親と認めていないのか
明日香が「あの人」と呼んだのが葵には悲しかった。
三人で夕食を済ませて「今夜は疲れているだろうから、お風呂に入って早めに休みなさい」と葵が明日香に入浴を進めた。
「お母さんが先に入っていいわよ」
明日香がそう言うと
「お母さんと遼太さんはもう…」と、
思わず「一緒にお風呂に入った」と言いかけてしまって慌てて「もう済ませたから」と取り繕った。
明日香が浴室に消えたのを確認して
遼太は葵にキスを求めた。
「もうダメよ…これからは親子として仲良く暮らしましょ」と
顔を近づけるとソッポを向いてキスを拒んだ。
『なんだよ!ベッドではあんなに乱れていたクセに!』
そう思いながらも
遼太自身もかなりの疲労を感じていた。
それもそのはずで
誠一も明日香もいない間は不眠不休のように葵とヤりまくっていたのだから。
自分の部屋に戻ってベッドに横になると
たちまち睡魔に襲われた。
深夜、寝室のドアが開く気配がしたので
遼太は「誰?」と眠りから覚めた目を擦りながら
人の気配がする方を見てみた。