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君とセカンドラブ
第14章 招かざる客
『そういうことなら…
遼太、お前さあ、星羅さんに失礼のないようにな
こっちの参列はいいから彼女を東京観光にでも連れていってくれないか?
いいか、仕事上の大切な関係者なんだから、くれぐれも粗相のないようにな』
粗相のないようにと言われても
時すでに遅しだよと、セックスしちまったなんてバレたら勘当でもされるのではないかと背筋が寒くなった。
とにかく、東京見物でも何でも
彼女のリクエストに応えて
セックスの件を口止めしなきゃと遼太は星羅に満足してもらうように努力しようと思った。
「あなた、遼太さん、来てくれるって言ってました?」
電話を終えた葵が遼太の様子を誠一に尋ねた。
「いや、突然の事なんだが…
僕の仕事の関係者が秋田から訪問してくれたらしくてね、遼太には僕に代わって接待をしてほしいと頼んだんだ」
「まあ!お仕事の関係者が…
間が悪いとはこの事ね…
あの子、あなたに代わってちゃんと接待が出来るのかしら?」
そんなこと、会社の誰かに連絡して対応してもらえば済むことじゃないのと
葵は誠一の対応に半信半疑にかんじていた。
「先ほどのお電話…
誠一さんからなんでしょ?」
ぐっすりと眠っていると思っていたのに
いつの間にか遼太の背後に立って星羅が声を掛けたものだから、遼太は飛び上がるほどに驚いた。
「あ、いや…起こしちまったかい?
そう、親父だよ
ちょっと親戚に不幸があってね
今、横須賀に行っているんだ」
「まあ!ご不幸が?
私ったらタイミングの悪い女ね…」
その分、僕が星羅さんの相手を仰せつかったから、明日は東京見物に連れていってあげるね
そのように答えると、星羅はとびっきりの笑顔を見せて遼太に抱きついた。