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君とセカンドラブ
第15章 喪服の女
ド派手な車に喪服の女が運転しているものだから、
交差点で停車する度に横断してゆく人たちがギョッとしたように覗き込んでくる。
恥ずかしいようでいながら、美形の真弓とこうして同乗していることに恥ずかしさよりもちょっぴりだけ優越感に浸った。
助手席から運転席に座る真弓を眩しそうに遼太は見つめた。
黒い喪服のワンピースから覗く、これまた黒のパンストのふくらはぎが綺麗なシルエットを見せている。
「やだ、ジロジロ見ないでよ」
遼太の視線に気づいた真弓が
慌てて手で遼太の視界を遮る。
「不謹慎かもしれないですけど…
喪服の女性って色っぽいなあと思って…」
「あら?ありがとう
でもね、普段の私はもっと色っぽいのよ」
妖しく微笑んだ真弓の顔はまともに見れないほどにエロかった。
ほどなくして二人を乗せたスポーツカーは
田園風景の中の一件の古民家にたどり着いた。
「ここが私の家よ。
さ、遠慮しないで寛いで頂戴ね」
「あの…ご家族の方は?」
てっきり、真弓の両親が先に帰りついているものだと思っていたので、人の気配がしないので怪訝に思った。
「そっか、言ってなかったわね
私ね両親の元を離れて独り暮らししているの」
ここは横浜と違って静かで落ち着けるでしょ?
東京の隣と言ったって神奈川は横浜近辺以外はのどかな街なのよ
話からして、真弓は喧騒の街が好きではないのだろう。
だから、横浜市内の両親の元を離れて
こうして古民家を借家にして離れて暮らしているようだった。