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君とセカンドラブ
第3章 葵という女
ゴードン、アダム、コーウェンの三人は
女を犯した余韻に浸りながら
間もなく起床時間だというのに高いびきで深い眠りに落ちていた。
『こいつらか!
俺のマドンナを毒牙にかけやがって!』
ちょっとやそっとでは起きないだろうけど、
念のために首筋にスタンガンを押し当てて気絶させてやった。
朝日が昇り、
ようやく横須賀基地が動き出した。
だが、この日の朝はいつもの喧騒ではなく、
慌ただしく上官兵たちが走り回っていた。
滑走路脇の星条旗がはためくポールの下に
三人の黒人兵士が素っ裸にされて
手足を結束帯で縛られ曝(さら)されていたからだ。
首からボードが掛けられていて
『私たちはレイプ犯です』と書き込まれている。
そんな慌ただしい一日の始まりだから
誰一人としてキッチンに朝食を食べに来ようとはしない。
「何が…何があったの?」
「君は何も気にしなくていいんだ。
昨夜のことは悪い夢でも見たと思って忘れる方がいい」
ブランデー入りの濃いめの紅茶を葵に飲ませてやりながら、仇は討ってやったと告げた。
「あいつらは、たぶん一生軍隊に飼い殺されるだろう。どこかで紛争が起きれば先頭に立って送り込まれるだろう。
ふん、いい気味だ」
そんな仇討ちのような真似をして
バレればジョージだってタダではすまないのに
自分のためにそこまでやってくれる彼に葵は心をときめかせた。