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君とセカンドラブ
第17章 親子だけど親子じゃないよ
「さ、急いで体を拭かないと風邪を引いちゃうよ」
バスタオルを明日香に手渡そうとして
制服のブラウスが濡れてしまい、
ピタッと肌に張り付き、ブラジャーさえもくっきりと浮かび上がらせていた。
『ゲリラ豪雨って凄まじいとは聞いていたが
これほどまでとは…』
明日香を艶かしい姿にさせた豪雨は
誠一の喪服のスーツも台無しになるほどポタポタと雫が垂れるほどに濡らしていた。
おまけに体の芯まで冷えてしまってゾクゾクと寒気がする。
それは明日香とて同じようで
よく見れば唇も真っ青でガチガチと歯を鳴らすほどに震えている。
「こりゃあタオルで拭くだけじゃダメだ!
急いで風呂に入ろう!」
「じゃあ…お父さんお先にどうぞ」
「何を言っているんだ!
緊急時なんだから一緒に入ろう」
誠一は急いで服を脱いで素っ裸になった。
「きゃっ!」
男性のヌードなんて見てはいけないと
明日香は顔を手で覆って脱衣室を飛び出そうとした。
「ダメだよ!」
咄嗟に誠一は明日香の手を取った。
まるで氷のように冷たい。
「急いで暖まらないと大変なことになってしまうよ」
掴んだ手をグッと引き寄せて
誠一は明日香のブラウスのボタンを外し始めた。
Don't touch me!と
また、いつものように嫌がる言葉を発するかと思ったが、素直に明日香は誠一のなすがままであった。
拒みたいのは山々なのだが
やはり今は早くお湯に浸かって温まりたいという気持ちが勝った。