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君とセカンドラブ
第3章 葵という女
「今日、呼び出したのは他でもない
葵という日本人娘の事だ」
「恐れ入ります…
あの、お言葉ですが、彼女と恋に落ちたのは事実でありますが、それによって任務を疎かにはいたしません」
「わかっておるよ
儂だって祖国には一人娘がいる一人の父親だ
人の恋路を邪魔するつもりはない」
「サンキューサー!」
「だが、このままでは葵という娘があまりにも不憫だ…
そこで君に特殊任務を与える」
「喜んでお受けいたしますサー」
「君には沖縄に行ってもらう
それも一週間という短期だが…」
「どのような任務でありましょうかサー」
「任務と言う名のバカンスだよ
葵という娘と楽しんできなさい」
ジョージは我が耳を疑った。
恋だの、好いた惚れたは任務中はご法度だと思っていたのに…
「しっかり愛を育んでこい!」
ジョージは上官の部屋を後にすると
キッチンに向かって全速力で駆け出した。
「沖縄ですって?」
それも一週間ものバカンス…
ジョージから沖縄行きを知らされた葵は小躍り仕掛けたが急に顔を曇らせた。
「悪いけど、私は一週間も休めないわ…」
ただでさえ人手不足のキッチンなのだから
一週間も休めるわけはなかった。