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君とセカンドラブ
第18章 新しい家族の形
ちょっと休憩タイムでセックスをするつもりが
かれこれ丸一日もラブホに入り浸ってセックスをしたので、帰宅した頃にはすっかり日が暮れていた。
「ただいま、あなた、ごめんなさい遅くなりました」
リビングに向かうと夫の誠一と娘の明日香が二人並んでテーブルに腰かけていた。
「あれっ?どういう風の吹きまわしだい?
明日香が父さんの隣に座っているなんて」
父を嫌っている明日香だから
いつもは斜め向かいに座って顔を見合わすことなどないのに、仲良く並んで座っていることに違和感を覚えた。
「おかえり…疲れているところを悪いんだけど、大事な話があるからそこに座ってくれないか」
やけに神妙な誠一の言葉に
「大事な話ってなんだよ」と
セックスをしまくってダルい腰を椅子におろした。
「いや、お前に小言を言うつもりじゃない
話す相手は葵、君だ」
指名されてコーヒーでも淹れようかとお湯を沸かし始めた葵が「えっ?私?」と驚いた。
「大事な話って何かしら?」
誠一の神妙な顔つきで
それがただならぬ話であることを理解した。
「葵…君は結婚してから、とても良く僕に尽くしてくれた」
尽くしてくれているという現在進行形ではなく、
尽くしてくれたと過去形で話してくれた事に妙な胸騒ぎを感じた。
「イヤだわ…そんな他人行儀な…
これからもあなたに尽くしていくつもりよ」
「いや…もういいんだ…」
「もういい?」
「葵…頼む、僕と離婚してくれ」
悪い冗談だと思った。
入籍してから、この半年は夫婦喧嘩もせず、
夫に求められたら体がダルいときでも股を開いて受け入れてきたのに、離婚を切り出される理由が見つからなかった。