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君とセカンドラブ
第19章 ひとつ屋根の下で
家に帰りつくと
部屋の灯りはおろか、
玄関灯さえ灯っていない。
『おいおい、仕事をしてクタクタになって帰ってきたのに、三人でどこかに出かけたのか?』
玄関のドアを開けて廊下の灯りを点けると
三人のシューズがきちんと玄関に並んでいる。
ということは…
誰も出かけてはいないということか?
シンと静まり返った家の中に向かって
「ただいま」と、普段よりも大きな声で呼び掛けてみた。
『まったく、どうしちまったというんだ』
自分の帰りが遅いから
待ちくたびれて皆んな寝てしまったのか?
とりあえず風呂に入って一杯ひっかけるとするか…
スーツを脱いで部屋着に着替えるために
寝室に入って室内灯を点灯させて誠一はギョッとなった。
二つ並んでいるシングルベッドの片方に
狭いところへ遼太、明日香、葵の三人が
真っ裸で爆睡しているではないか。
「おい、どうした?
起きなさい、自分のベッドに行きなさい」
遼太の頬をペチペチと叩いてみたが
起きる気配はない。
『素っ裸ってことは…セックスをしたのか?』
ペニスは精液と愛液が乾いたのか
カピカピになっていた。
「まったく!人がせっせと仕事しているときに
こいつらはセックス三昧かよ!
いい気なものだな!」
まあ、俺のベッドを使わなかった事だけは褒めてやろう。
気を取り直してスーツを脱ぎ始めると
葵だけがようやく目覚めて
「あら、あなた、お帰りなさい」と
呑気な声をあげた。