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君とセカンドラブ
第7章 四人での生活
「もう寝てた?」
「い、いや、起きていたよ」
「ごめんなさい…私から契約を破棄するかのようにお部屋にお邪魔して…」
「別に…
俺はそこまで完璧にプライバシーを守りたい訳じゃないから…」
ほら、そんなところに突っ立っていないで
こっちに来て座りなよと
遼太は体をずらして明日香の座る場所を開けてあげた。
「ちょっとだけ…話し相手になって…」
義理とは言え兄と妹なんだから
そんなにかしこまらなくてもいいのに…
それに、パジャマ姿の明日香が妙に可愛く見えた。
「どうした?眠れないのか?」
「うん…あのね…眠ろうとするんだけど…
声がね…聞こえちゃうの…」
ほら、あの声よ…
会話を閉ざして二人で耳をそばだてる。
さっきまでおかずにしていた葵さんのあえぎ声が
微かに聞こえてくる。
「あ~、アレをしている時の声ね」
夫婦なんだから愛し合うこともあるさと
また明日香がヒステリーを起こさないように
なるべく優しく諭すように言ってあげた。
「ちょうどママたちの寝室が私の部屋の真下だから…この部屋よりもハッキリと聞こえるの」
そうか、それじゃ悶々としちまうよな
「親父は中年オヤジだから
そんなに延々と続かないよ
再婚仕立てでラブラブなんだから
そこんところは我慢してやんなよ
すぐに終わるからさ、始まった時はヘッドホンでもして音楽を聴いてればいいんだよ」
「遼太さんは、あなたのお父さんが私のママを抱くことに嫌悪感はないの?」
私はイヤよ!
ママがあんな男に汚されるなんて想像もしたくないわ!
綺麗で端正な顔を歪めながら明日香は階下を睨み付けた。