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君とセカンドラブ
第8章 継母を口説く
やがて誠一も出かけたようで
遼太はゆっくりと階下に降りていった。
食卓テーブルには葵が憔悴しきった顔でポツンと座っていた。
その背中があまりにも寂しそうで
「うわ~ぁ、旨そうな朝めし!
久しぶりに食べちゃおうかなぁ」と
葵の向かい側の席にわざと大きな声を上げて着席した。
「ほんと?ほんとに食べていただけるの?」
この場に明日香はいないのだから
彼女に義理立てする必要もない。
「ええ、良ければ食べさせてください
いつも旨そうだなあって眺めながら登校していたんですよ」
目玉焼きを頬張りながら
話すものだから
半熟の黄身が口の端から流れ出た。
「ほらほら、はしたないわよ」
朝食を食べてもらったことで
葵は上機嫌になって
顎に向かって流れ落ちる黄身の雫を華奢な指で掬って指先をペロリと舐めた。
『わぁお!色っぺえ!』
こうした人妻のさりげない振る舞いは
童貞男を興奮させた。
「あの…今夜からしばらく二人っきりですし、
良ければ晩ごはんも食べてくださらない?」
「えっ?いいんですか?」
「ずっとこれまで二人分の食事を作ってきたから、その方がお料理しやすいんです」
「食べます!もちろん食べます!」
『ついでにあなたの体も味見させて欲しいところです』
言葉にすればとんでもなく嫌われそうな事を
遼太は、ひそかに心のなかで呟いた