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君とセカンドラブ
第8章 継母を口説く
「円山公園ってどうやって行くのかしら?」
いざ、行くとなってから
右も左もわからなくて優香里はガイドマップを広げて路線図を確認し始めた。
そんな明日香たちの近くで
これまたガイドマップを片手に右往左往している外人のファミリーがいた。
『困っている人がいたら助けてあげるのよ』
幼い頃から母の葵にそのように教えられていたので、明日香は道に迷っている外人ファミリーに声をかけた。
「May I help you?」
お困りですか?と声をかけてあげると
「YES!YES!」と破顔で喜んでくれた。
聞けば円山公園に行きたいとの事…
「私たちもそこへ行くんです
良ければご一緒にどうですか?」
外人ファミリーの父親らしき大柄な男が
喜びを表現して明日香にハグをしてきた。
『お父さんに抱きしめられるって、こんな感じかしら…』
物心付く前に他界した本当の父親であるジョージではなく、明日香の脳裏に誠一の姿を思い浮かべていた。
そんな感慨に耽(ふけ)っている明日香に優香里が声をかけた。
「すごいじゃん!明日香って英語が話せるの?」
驚いて駆け寄る3人にも外人ファミリーは手を差し出して「nice to meet you」と挨拶をしてきた。
「えっ?何?何て言ってるの?」
「『はじめまして』って挨拶をしてくれてるのよ」
3人はドキドキしながら「はじめまして」と外人ファミリーと握手を交わした。