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天空のBlack Dragon
第4章 私にできること
私はインドアよりも体を動かすアウトドアの方が好みだから、すでにテニス部に所属していた。それなのに部員の少なかった美術部を盛り上げたいと言う友人から、一緒に入ってくれとかなり強引に誘われてしまい、籍を置くだけなら別にいいかとテニス部と掛け持ちで入部した。
絵心もない、さして興味もなかった私としては幽霊部員のつもりだったのに、せっかくだから描いてみないかとそいつに水を向けられて、まあせっかくだからと適当に描いてみた私の絵をその友人は、上手いと誉めてくれた。それはもちろん本心からではなく、私が退部されたら困るから。そんな本音をわかってはいても誉められたら嬉しいものだ。
しかし、やはりじっと座って絵を描くという行為は私には合わなかった。誉められはしたが自分の描く絵が良いとはどうしても思えない。それに掛け持ちしているテニス部にはその当時、私が密かに憧れていた綺麗な女の子がいたから、できればそちらに時間を費やしたい思いもあった。だから友人からの強い慰留があったが美術部をやめてしまった。
絵心もない、さして興味もなかった私としては幽霊部員のつもりだったのに、せっかくだから描いてみないかとそいつに水を向けられて、まあせっかくだからと適当に描いてみた私の絵をその友人は、上手いと誉めてくれた。それはもちろん本心からではなく、私が退部されたら困るから。そんな本音をわかってはいても誉められたら嬉しいものだ。
しかし、やはりじっと座って絵を描くという行為は私には合わなかった。誉められはしたが自分の描く絵が良いとはどうしても思えない。それに掛け持ちしているテニス部にはその当時、私が密かに憧れていた綺麗な女の子がいたから、できればそちらに時間を費やしたい思いもあった。だから友人からの強い慰留があったが美術部をやめてしまった。