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そこのオタクくん座談会来ない? ~秘密のギャル本さん~
第6章 最終話 ギャル本さんといつまでも
 本番前に余計なことをしないようシャワーはそれぞれ浴びることにして、全身をくまなく洗った俺は歯を磨くと先にシャワーを浴びていた菱本が座っているベッドに歩み寄った。

 バスローブを身にまとった菱本は余裕を見せつつもやはり緊張しているようで、俺は菱本にどう話を切り出そうかと考えた。


「あのさ、菱本。……いや、昔の名前で呼ぼうか。石川麻美さん、俺は君に高校で再会できて本当に嬉しかった」
「やっぱり気づいてたんだね。そう、あーしはオタクくん、いや宗日くんと箕面自由学園小学校で同級生だった石川麻美。あの時はお互い小学4年生だったよね」

 俺が根性の悪い女子グループに嫌がらせをされていたあの日、菱本が自分から俺に近づいてきたことをきっかけに、俺は少しずつ菱本の正体に気づき始めていた。

 あの頃の菱本は石川という名字で、当然ギャルではなかったし黒髪ボブカットの大人しい地味な女の子だった。

 そして、俺はあの頃から菱本のことが好きだった。
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