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そこのオタクくん座談会来ない? ~秘密のギャル本さん~
第6章 最終話 ギャル本さんといつまでも
「菱本のお母さんは菱本のお父さんから日常的に家庭内暴力を受けていた。だから菱本のお母さんは菱本を連れて逃げることにして、クラスメイトが知らないうちに東京の小学校に転校していった。……だけど、菱本は俺にだけは転校することを話してくれた」
「よく覚えてたよね。あの後お父さんは離婚調停中に交通事故で死んじゃって、お葬式に行ったお母さんとあーしは向こうの親戚からすっごく罵倒された。あーしはお父さんが勝手に死んでくれてせいせいしたけど、お母さんは意味もないのに自分を責めてた。……だから、シバエリのお母さんに勧められてすぐにグレサク学会に入信したんだよ」
ベッドに腰掛けたまま静かに語る菱本に、俺は真剣な表情のまま左隣に腰掛けた。
菱本が大阪から引っ越した後、俺は箕面自由学園小学校から中学受験を経て大阪星光学院中学校に進学し、菱本は東京の公立小学校に転校してからやはり中学受験を経て今いる私立高校の附属中学校に進学した。
そして俺は父親の転勤をきっかけとして偶然にも菱本が在籍していた私立高校に転校することになり、菱本の側はその時点から俺のことを思い出していたらしい。
「よく覚えてたよね。あの後お父さんは離婚調停中に交通事故で死んじゃって、お葬式に行ったお母さんとあーしは向こうの親戚からすっごく罵倒された。あーしはお父さんが勝手に死んでくれてせいせいしたけど、お母さんは意味もないのに自分を責めてた。……だから、シバエリのお母さんに勧められてすぐにグレサク学会に入信したんだよ」
ベッドに腰掛けたまま静かに語る菱本に、俺は真剣な表情のまま左隣に腰掛けた。
菱本が大阪から引っ越した後、俺は箕面自由学園小学校から中学受験を経て大阪星光学院中学校に進学し、菱本は東京の公立小学校に転校してからやはり中学受験を経て今いる私立高校の附属中学校に進学した。
そして俺は父親の転勤をきっかけとして偶然にも菱本が在籍していた私立高校に転校することになり、菱本の側はその時点から俺のことを思い出していたらしい。