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君に愛されて重かった 三流力士と限界キャバ嬢
第4章 第4話 男らしく潔くと
「黒鵬|関《ぜき》、お邪魔して大変申し訳ありません。瑞貴ちゃん、今日は君に大事な話をしに来たんだ」
「宇津田君……」
「おっと、ここは私が立ち去らねばならない所だな。鬱之郷君、私が君に言えることはあまりないが少なくとも悔いは残らないように」

 黒鵬さんがダンディに言い残して席を立つと、鬱之郷は以前と比べて少し痩せたように見える巨体で私の隣にドシンと腰掛けた。

「黒鵬関から聞いたみたいだけど……僕は力士を引退して実家に帰ろうと思う。このまま負け続けて実家から仕送りをして貰うのも申し訳ないし、おじさんの会社が今すぐにでも雇ってくれるっていうから……」
「……あんた、本当にそれで満足なの?」
「僕は東京に来て一度でも力士になれてよかったと思う。そうじゃなきゃ瑞貴ちゃんとも再会できなかったし……」

 私の目をまっすぐに見つめて言った鬱之郷に、私は右手を振るうと彼の頬を勢いよく打った。

「私はそんなごまかしで自分を満足させるような男に抱かれたんじゃないわ! 私が覚えてる宇津田君は、そんな……」
「……ごめん瑞貴ちゃん。僕はもう君が覚えてるかっこいい宇津田崇人じゃないんだ。二度と君に不快な思いをさせないから……」

 鬱之郷は悲しそうな表情でそう言うと席を立って店を出て、少しの間のことだったので店長も席料を請求する気はないようだった。
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